チャリ旅 サプライズ 第13話

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アワイチは割と呆気なかった。きっと淡路島についての下調べをして、スポット巡りなどをすればまた違ったかもしれない。初めての土地。とにかく一周するのに精いっぱい。

およそ150㎞。できる限り海沿いを走るようにして、6時間ちょっとかかった。彼が乗っているロードレーサータイプの自転車であれば単に一周するだけであれば4時間台くらいで行けるのでは。

途中にあった牧場で牛乳をタダで飲んだ。小屋のような建物に『ご自由にどうぞ』の冷蔵庫があり、牛乳瓶が並んでいた。何度か「すみませーん」と人を呼んだが誰も出てこなかった。とてもおいしい牛乳だった。この記事を書くにあたって調べてみると、淡路島牧場ではないかと思う。HPを開いてみると、設備などが新しく進化している。現在はタダで牛乳を飲めるのかわからない。

鳴門大橋近くで鳴門渦潮をみた。潮の流れによって大きい時と小さい時があるようだ。渦を巻く音が大きく聞こえ、見ていると吸い込まれそうな迫力があった。

昼飯はおにぎりを買って食べた。コンビニおにぎり二個。彼はおかずも買い込んでいた。私は余計な出費を避けたい。食べ終えて海沿いの道を一人で歩いて散策した。海は透き通っていてとてもきれいだった…

が、

ごみがたくさん浮いていた。どこから流れてきたのだろうか。とても残念な気持ち…。

海はキレイ。キタナイのは人間(自分自身含む)

当たり前のことではあるが、地元でも旅先でもごみの管理には細心の注意を払おう。”自分さえよければ”が100人いたら、100人分のごみが散乱する。広い意味では自分自身も地球を汚している人間の一人。ごみの分別など、まずは個人でできることから行動することが大切。次世代の子どもたちにも伝えて紡いでいこう。みんなで美しい自然を永続させよう。

タコフェリーに乗って明石港に帰着。彼とさよならをした。一緒にいた時間は20時間ほど。旅は道連れ。不思議な縁。

再び一人旅。さて、どうしたものか。帰路に着く前に行きたいところがある。再会したい奴がいる。電話番号は知らないが、いる場所は確実に分かる。

時刻は午後13時。まずは神戸に戻ろう。野宿に適した公園を探して今後の作戦を練ろう。

着いた場所は、”カニ・たーべいこおー♪”PUFFYの曲『渚にまつわるエトセトラ』の歌詞に出てくるメリケン波止場のメリケンパーク。いい感じでホームレスもいるし、こりゃ野宿に適しているぞ。ホームレスのおっちゃんたちとアットホームな関係を築けたらいいな。

パークの一角に寝床を設けた。風もなく快適だ。すぐに眠りについた。

7:00起床。とてもよい天気。朝のお散歩に来たのだろうか、小さい子どもが母親と遊んでいる。私はパーク周辺を散策した。

高速道路下の湾になっているところで船長帽?を被ったおっちゃんに声を掛けられた。ホームレスではなさそう。

「あんちゃんどっから来たん?」

しばらく他愛もない話をした。年齢は29歳と伝えたところ、

「29か。あそこ見てみ」と言い、その湾に浮かんでいる小型船を指差した。

その船のデッキで半袖半ズボンの男性(見た感じ若い!)が寝ている。

おっちゃん:「あれは29歳のホームレスや。もう半年ほどあそこで寝てるで」

オレ:「!!まじですか・・・」

おっちゃん:「なんでそうなったかは知らんけどな。若いから寝とるときにイチモツがぐぅーっつと元気な時があるわ。がっはっはぁ(笑)」

オレ:「・・・」さすが船長帽を被ったおっちゃん。人とは着眼点が違う。面白すぎ(‘Д’)

おっちゃんに別れを告げ、昨晩寝た基地に戻り一人作戦会議を行った。

向かうは作家、灰谷健次郎(故人)が設立した保育園。『太陽の子保育園』。そこには同い年のTヤキ兄ちゃん(保育士)がいる。数年前にひょんなことから保育園に遊びに行くことになり、仲良くなった。

いきなり自転車で行って

ビックリ

(;゚Д゚)?!

させたろ(笑)

第14話に続く

おっくん

おっくん

3児の父。一度きりの人生。焦らず腐らず諦めず。
19年の教員人生に終止符をうち起業。”自然の息吹を身に纏う”子どもたちのアパレルブランドT-ockbayを立ち上げる。

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